医学生の皆さんへ
【マッチング対策に思う事】
初期研修医 地域ジェネラリストプログラム 長嶋 友希

初期研修医として働き始めてから、医学部の後輩に「マッチング対策はどうしたらよいですか」と質問を受けるようになりました。この質問をされる度にいい回答が見つからずに困ってしまいます。マッチングは対策できるものなのかは定かではありませんし、そもそも初期研修プログラムの良し悪しは簡単に決められるものではありません。情報収集能力の高い医学生となると私よりもマッチングに詳しかったりするので、私の方がかえって他院の情報を教えてもらったりしています。

実際、「マッチング対策のために医学部生活を最適化する」という姿勢に少し違和感を感じることもあります。もちろん戦略的にキャリアを構築していくことはとても大事なことですし、そのために勉強を頑張ったり、情報を収集したり、人脈を増やしたりすることは、間違いなく将来役に立ちます。しかし、学生生活はもっと自由に知見を広げ自分の価値観を削り出していくチャンスだと思います。そういった経験はマッチング対策よりよっぽど意味があるのではないでしょうか。

スポーツでも芸術でも研究でも旅でも語学でもボランティアでも何でもいいと思いますが、医学生の枠を振り払って損得勘定なしに自分の琴線に触れる世界に飛び込んでみる、そういう経験は一生物です。そういう経験を経ずに、焦って研修病院好みの医学生になろうとするのは勿体ないのではないかと思います。

一般に初期研修は医師としてのある種のイニシエーションであり、患者からも病院スタッフからも医師としての定型的な振る舞いを期待され、その中で医師としてのマインドセットが自然とインストールされていきます。そういう医療者のロジックに染まった後でも人間味が残るならば、それはその人が医師になる前に得た原体験によるところが大きいのではないかと思います。

幸い当院には多様な考えを受容する器量があるように感じます。私も研修を通して、個性的で人間味の溢れる多くの先輩方にご指導いただいています。そういう生き生きと働く医療者は、自分の履歴書を輝かせるために血眼になるような人とは違うところにモチベーションを感じているのだろうと思います。当院は、そういう枠にはまらない医療者のハブのような環境です。

医学生のみなさんは、将来のキャリアを心配するよりも、自分の感性と情熱にしたがってやりたいことに打ち込むほうがいいんじゃないでしょうか。その感性と情熱が確かなものであれば、当院の採用担当の先生方はきっとその経験を評価すると思います。健闘を祈ります。

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